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とんでもない登山〜その③〜 謎のK村さん事件

2階奥のはしごを数段上った上の段に寝場所を指定された私たち3名 ですが、身支度を終え、消灯時間までの間他愛もない話をしている うちに、師匠はいつの間にやら寝てしまいました。 宿泊者の多くがおじさんの集団だったこの日、わたしとNちゃんは 間違いなくいびきで眠れないだろうとある程度覚悟していました。 耳栓を忘れてきたというNちゃんは、苦肉の策でティッシュを丸め 耳に詰めるという荒技を繰り出していましたが、おそらくそれは 気休めにしかならないだろうと思いつつ、師匠に追随して寝ること にしました。

毎度こういう場所ではほとんど眠る事ができない私なので、ちょっ とでも眠れたら御の字くらいな気持ちでいたのですが、いつまで も部屋の灯りは消えず、結局消灯したのは予定から1時間も過ぎた 21時。 眠ろうと努力しても、やはりなかなか眠気は訪れません。しかし、 懸念していたいびきは、ほぼ皆無で、これだけは一安心でした。 さて、それからも全く眠気は襲ってこず、どうしたもんかと寝返り を打っていると、部屋の入口から小声で話すおじさんの声が聞こえ てきました。 「…ねぇ、誰か、起きてる?」「…ねぇ、起きてる?」 なんだよ、うるさいじじいだなぁ…と思っていると、なにやら事 が起きた様子。 「…ねぇ、K村さんがいないんだよ。」 「さっきから探してるんだけどさぁ、いないんだよ。」 そして、ごそごそと自分たちのグループが泊まっているであろう 寝床をいちいち確認しているっぽい。 「あそこは、使ってないだろう?そこも使ってないよな。おかしい なあ。どこに行ったんだろう。」 …うるさーーい!!! こんな山奥でいったいどこへ1人で行くっていうんだよ、どこにも 行かないよ!さっさと寝ろっ!!! と思っていると、 「あ、いたんじゃない?これK村さんの寝顔っぽいよ。」 「よかったよかった。」

…!!!…よかったじゃねーーー!!早く寝ろ!!

…この事件が終了した後も、しばらくは寝られず、おじさんたちの おならの大合唱を聞きながら、うとうととしたのも束の間、 睡眠時間3時間半程で起床時間となりました。

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