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執筆者の写真junpei

南アルプス!〜その②さすがの山容〜

さて、出鼻をくじかれた感満載の登山でしたが、ふと気付けばおよ そ1時間ものロスを強いられたことに。 地図には徒渉ポイントなどひとつも書かれていないのですが、いく つ渡ったかわからないくらい何度も沢の徒渉がありました。 やはり沢コースの読図は難しいものです。

また、坂も急でなかなかキツイ上りがずっと続いていました。 南精進ヶ滝と思われた、かなり大きめの滝に着いたのが10:30頃。 標準タイムだとちょうど、滝に着くのはその頃のはずでしたが、 よく考えてみればロスもあったのにそんなに早く着くはずもなく、 やはりポイントである南精進ヶ滝はまだ先だったことが判明。 その後、時間のこともあるので鳳凰の滝は通り過ぎることにし、 途中お昼を挟んで白糸滝までの行程はかなりのキツさでした。 すぐに息が切れ、とてもKさんのようにスイスイとは登れません。 白糸の滝を過ぎ、最後の五色の滝を過ぎた辺りから、ようやく傾斜は 緩くなり、初日のゴールである鳳凰小屋に到着しました。 時間は15時過ぎ。もともと、滝の付近での長めの休憩を想定して 組まれていた予定だったので、実際にはほぼ大休憩なしで進んで 来たこともあり、道迷いのロス1時間を除けば6時間程で登ったこ とになります。 まずまず上出来のタイムだったのではないでしょうか。

その後夕食まで、荷物の整理や身支度等で時間をつぶすのですが、 なんとこの小屋、夕食時以外は電気が使えないということで、まだ 昼間の15時過ぎだというのに部屋は薄暗くヘッドライトを使わな いと何も見えない有様でした。 ビールでその日の無事を祝いつつ、夕食のカレーを頂いた後は、暫 く外のベンチで雑談。 美しい星空を期待しましたが、雲の晴れる気配はなかった為、部屋 へ戻り、19時消灯と共に強制的に就寝時間となりました。 相変わらず寝付きの悪い私でしたが、途中寒さのあまり着込んだ ダウンが功を奏して大分眠る事ができました。 夜中に大雨が降った事も知らず、KさんとNさんの頭上を走り抜け たネズミのことも知らずぐうぐう寝ていたようです。

翌朝、朝食を頂いて早速行動開始したのが6時過ぎ。 天気はイマイチで、雨もパラパラ降っていました。 なんとか頂上だけでも晴れてくれと、心から願いつつ まずは地蔵岳を目指して出発。 途中から花崗岩の白い砂礫の道が続きます。 いよいよガスの中に地蔵岳のオベリスクが見えて来た頃から急坂の ザレ場となり、体力温存の為にもゆっくりゆっくり進みます。

地蔵岳(2,764m)到着は7時。 標準タイムより20分程早い到着です。 当然の事ながら、Kさんはオベリスクに挑戦。 私はその勇姿を見上げながら、ガスの中から現れるその瞬間を逃さぬ ように、かなりの数の写真を撮りました。 一瞬もやの中からその全体が現れた時は、まさに感動! まるで天空の城のように幻想的でした。

オベリスク登頂に断念したKさんが戻ってから、次の観音岳へ。 ここからは、岩稜が続いています。 怖いところも数カ所ありましたが、KさんとNさんの手をお借りしなが らなんとか通過。 暫くして、突然視界が開けました。

雲海から突き出た北岳が目の前にいきなり、どーんと現れたのです。 その迫力に思わず驚愕!! ゴツゴツとした岩肌と、急峻なその頂、また左右に広がるその雄大な 様は、さすが富士山に次ぐ高峰!!と、圧倒的な重厚感を感じさせら れる山容でした。

雲海に浮かぶ北岳、間ノ岳、仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳、更には八ヶ岳や 秩父の山々。そして行く先に見えて来た富士山。 その景色ひとつひとつが本当に美しく、来てよかった!としみじみ感 じさせられる瞬間でした。

観音岳(2840.7m)到着が9:18、暫し休憩を挟みながら、最後の 頂である薬師岳(2780m)へ到着したのは10時でした。 景色を堪能できた楽しい縦走もこれでオサラバで、いよいよここから 1,700mの下りが始まります。 ここから青木鉱泉までは、眺望は全くなく、しかも息も着かせぬ勢い の下り坂。雨がポツポツ降り始めた影響もあり、足場は滑りやすく、 慎重にならざるを得ません。 下りが得意だというNさんは、先頭でひょいひょいと進んでいきます が、私は当然ゆっくりしか歩けず、完全に足を引っ張っていました。 途中、鳳凰小屋で持たせてくれたお弁当を食べつつ、更に下へ下へと 向かいますが、いくら下っても先は全く見えません。 ポイントらしいポイントもなく、ただひたすら下りるのみ。 縦横無尽に張り巡らされた木の根にも、大分悩まされました。 雨に濡れた木の根にうっかり足を置いてしまうと、かなりド派手に こけてしまいます。 数回ひっくり反りつつも、なんとかついていきます。

林道間際の最後の難所であるつづら折りの道が見えて来た時は、 あと少し!と気持ちを奮い立たせました。 だんだん沢の音が大きくなってきて、ようやく林道に入った時から 大分気がゆるみ、途中ひねった膝に痛みを感じ始めました。 二人から多少遅れながらも、ゴールである青木鉱泉が見えた時は、 本当にホッとしました。 到着時間は15時過ぎ。我ながら、よく頑張りました。

火打&妙高山縦走の時の14時間半も痺れましたが、今回の鳳凰三山も かなり内容の濃い山行となりました。 さすが、南アルプスです!!

今回も、KさんNさんという頼もしいお二人の御陰を持ちまして、 無事に戻ってこられました。 身体能力の高いお二人には、私の存在がかなりストッパーとなってし まい、大分ご迷惑をおかけしたかと思います。 本当に、お世話になり、ありがとうございました!!

辛かったけど、でも、やっぱり登山って楽しい♪

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