予定では、檜洞丸に登る予定だったこの日。
実際には乾徳山に登ってきました。
数日前に警報級の大雨が降り、沢の渡渉が懸念された為、かなり慎重ではありましたが檜洞丸登山は中止と判断しました。
私一人ならおそらく行っただろうと思いますが、初心者を連れてとなると危惧されるポイントが数多くある為、私自身のストレスに繋がります。
申し訳ないとは思いましたが、登山は一蓮托生。人を連れて行くということは、リスクも責任も一緒に背負うということです。
一緒に歩く人のレベルを考えた時に、不安が伴うのなら行くべきではありません。今回の判断は、賢明だと私自身は考えました。
とは言え、天気は良い予報が出ていた為、どこかには行きたい。
急遽ではありましたが、剱岳の練習にどこか良い山はないだろうか。と考えていて、暫く行っていない乾徳山が頭に浮かびました。
剱岳の訓練にはレベルが低いかもしれませんが、岩場・鎖場もあり、そこそこ距離や標高差もある乾徳山。私の大好きな扇平からの景色も久しぶりに眺めたい。
Tさん一人なら連れていってもいいかな。と思い、Sさんには申し訳ないですが二人で出かけることにしました。
当日談合坂で待ち合わせし、無事に乾徳山駐車場へ到着。既に数台の車が停まっており、人気の高さが窺えました。
ここでトイレを借用。その後奥にある駐車場までTさんの車1台で進みますが、なんとロープが張られ、立ち入りが出来なくなっていました。
仕方なく駐車場へ戻り、そこから歩いて登山口へと向かいます。
林道を歩き、ようやく登山口へ。ここからしばらくは樹林帯の急登をただひたすら黙々と進みます。
銀晶水まで200m程沢を詰めると、そこからは尾根に乗り、これまた急登を黙々と歩いていきます。300m尾根を進むと、少し等高線が緩んだ頃に錦晶水が出現。ここから国師ヶ原まではすぐです。高原ヒュッテを越え、しばらくまた登りが続くと、だんだん草原状の部分へ差し掛かります。振り返れば、草原越しに富士山がどどーーんと見えていました。ガレた道を進むと大きな岩が見えてきました。月見岩です。
お腹が空いたので、少しここで休憩し、いよいよ核心部分へ。
扇平を越えると、再び樹林帯へと入っていきますが、だんだんゴロゴロした岩が増えてくるので、途中でストックをしまい、岩場に備えます。いくつかの鎖場を越え、高度感のある狭い切れ落ちた岩場を過ぎると急なハシゴ。その後、再び高度感のある雷岩で長めの鎖場があります。しかし、私が思った通り、Tさんは普通に岩場をこなしてきます。これは全く心配ないな。と、先へ進みます。
途中息が切れ、休み休み岩場を越えると、ラスボスである鳳岩が見えてきました。
私たちを追い越して行った若者三人組が、既に山頂を踏み、岩を降ってくるところでした。私も一度これを降りましたが、足がかりが少ない為登りでしか使いたくない鎖場です。
さて、息を整え、足掛かりのあるクラックまで一気に腕の力で登っていきます。そこで一休み。ここまで来れば、残りはそんなに難しい岩場ではないので、ゆっくり山頂へと登り切りました。続いてTさんも登頂!
天気も良く、南アルプスが全て見渡せ、その奥には、中央アルプスか北アルプスも見えていました。すぐ近くの金峰山も、五丈岩があるおかげですぐにわかり、本当に素晴らしい景色が広がっていました。
しばらく山頂で休憩し、下山です。帰りは迂回路を使って岩をスルー。その後何度か登ってくる人たちとすれ違いながらも順調に扇平まで下りてきました。
景色の良い扇平でゆっくりとお昼ご飯です。
何度来ても、この山はやはり素晴らしい山だなぁと改めて思うのでした。
さて、ゆっくりお昼を頂き、素晴らしい景色ともこれでさよならです。
ひたすら下山していきますが、こうして下ってみると、かなりの急坂。累積標高も1,200mは越えていることから、なかなか登り甲斐のある山です。
まだ登山を始めて4回目のTさんですが、普通にどこでも歩けるだろうと思える歩きぶりで頼もしい限り!
早くスキルアップして頂いて、私の心強いパートナーになってもらいたいものです。
さて、長かった樹林帯もなんとかこなし、無事に登山終了となりました。
そのごはやぶさ温泉で疲れを癒やし、談合坂で野菜を購入し、Tさんとはそこでお別れ。
良い山行となりました。
さて、来週も訓練の為にどこかに登ろうか…。と考えている私です。
【今回の乾徳山登山記録】 行動時間 7時間06分(標準タイム 6時間15分)
■山行タイム 5時間55分
6:15 乾徳公園
6:40 登山口
9:30〜10:02 乾徳山(2,031m) 3'15(3'45)
10:50〜11:25 扇平 48(50)
11:34〜44 国師ヶ原 14(30)
13:21 乾徳公園 1’35(1’40)
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