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執筆者の写真junpei

ヘトヘト登山〜両神山〜



去年Kさんとドキドキしながら向かった両神山八丁峠コース。 予想に反して順調に鬼の鎖場をやり過ごし、成長を感じた山行でし た。その両神山に、Nちゃんも是非行きたいと以前から提案があった ものの、丁度去年私とKさんが訪れた直後くらいから落石と、トンネ ル内剥離の為に林道が不通。八丁峠に通じる全ての道が閉鎖され、開 通の見込みも立たないまま1年が過ぎていました。 八丁峠を起点に両神山山頂まで続く八丁尾根は、往復で鎖場40カ所 はある岩場が続く難コースで、岩場歩きや鎖場の攻略もさることなが ら、アップダウンが続く事から、体力的にも上級者が挑むコースに なっています。両神山に行くなら、このコースしか考えられないとは 言え、八丁峠にアクセスするには、坂本から破線ルートを3時間も歩 かないといけません。ブログ等を見ると、途中道が不明瞭な箇所もあ るようで、時間や難易度を考えるとやはり無理だろうと、半ば諦めて いました。 しかし、先日ゴールデンウィークのみ限定で林道が通行可能になって いるとの情報を得た為、詳しく道路状況を調べたところ、以前Kさん と向かった際に使った南側から入る林道は通行できるようになったら しいことが判明。 ということで、秩父に前乗りし、Nちゃんには車を出してもらって両 神山へ向かう事にしました。 しかし、連日の飲み会等でかなりのハードスケジュールをこなしてい たため疲労困憊と睡眠不足が甚だしい状態。にも関わらず、ついつい 楽しくて秩父駅前の居酒屋で22時半まで飲んでしまい、登山をする には、若干不安の残る状態で出発することとなりました。 さて、秩父駅から登山口がある上落合までは1時間半程。途中素掘り の恐ろし気なトンネルをいくつも越え、無事上落合に到着しました。 既に2台車が駐車していて、早いね。等と話しながら準備を進め、6 時半、いよいよ出発しました。 しかし、八丁峠までは急登で、体調が芳しくない私はすぐに息があが り、汗が噴き出してきました。こんな状態でちゃんと体力が最後まで 持つのか相当不安になってきますが、とにかく頑張るしかないと、峠 を目指して一歩一歩登って行きます。歩く事50分弱。ようやく八丁 峠に到着。ここからは急峻な岩場が続く為、ストックをしまいます。 休憩を入れた後で、いざ出発です。巻き道から尾根に戻ると、すぐに 一つ目の鎖場が出現。そこからは、鎖、鎖、鎖…の鎖オンパレード! まさに鎖場祭りです。一つ目のピーク行蔵峠まで、いくつもの岩場を 攀じ上って行きます。やがて、行蔵峠に到着。雲一つない素晴らしい 天気ではありますが、この日関東地方は5月としては記録的な猛暑日 となっており、山も相当気温が高く、ただでさえ疲労が蓄積している 中、更に疲労度は増していきます。ピークを登れば今度は急な下りが 待っており、当然下りの鎖場もありで、とにかくギザギザの岩場を 登って下りての繰り返しで、ぜえぜえと肩で息をしながら先へと進み ます。行蔵峠から程なくして、西岳へ到着しました。 この辺りで、人の声が聞こえ始めました。どうやら、先行していたグ ループに追いついてしまったようです。西岳から東岳はこのコース中 一番急峻な岩場が連続する八丁峠縦走路の中でも肝の部分。落ち着い てマイペースで鎖場に臨みたいので、できれば他グループとは距離を とって進みたい所です。 西岳で一息いれ、行く手に見えている東岳を眺めますが、この西岳と 東岳の間、ものすごい標高差があります。前回も笑いましたが、この あり得ない急激なアップダウン、やはり笑うしかありません。 意を決してまずはコルに向けて下っていきますが、少し岩場を登る部 分があり視界が開けると、以前もかなり怖さを感じたナイフリッジが 見えました。そして、ついにそこに先行した登山者が6名程が、まさ にリッジを通過中なのでした。装いをみると、相当な重装備です。 ハーネスを付け、カラビナでビレイしながらという大分大げさな感じ です。 おそらく、ガイドを付けての山行なのだろうとゆっくり待ちますが、 渡り切った所で、どうぞ先に行って下さいと言われました。しかし、 このタイミングで??と思い、「いや、お先にどうぞ」と声かけし、 ナイフリッジを進みます。渡り切った所には彼らはおらず、先に行け と言う割に待ってないじゃん。と思いながら先へ進むと、コルからの 登りの鎖場で先へと再び促されました。ここで、私達が先行し、東岳 まで連続する鎖場を次々登って行きます。かなり高度が上がって来て 西岳の頂上が見えるようになって来た頃、とうとう東岳へ到着しまし た。暫しそこで休憩をとり、残りの尾根を相変わらずふうふう言いな がら登って行きます。やがて鎖場が登場。この鎖場を過ぎれば山頂と いうことで、力を振り絞って岩場を攀じ上ると、人の姿が…!! やりました!両神山(1,723.3m)山頂です。既に別ルートから登頂 したと思われるおじさまたちからは「おっ。八丁峠から来たの?すご いねぇ。」と声をかけられました。 お腹がペコペコだったので、狭い山頂の脇に陣取り、お昼を取りま す。近くに座っていた関西から来たというおじさまと、雲取山の話な どをしながらお昼を食べ、いよいよ下山です。往路に比べると、若干 難しい岩場の下りが連続する印象です。それまで難なく来ていたN ちゃんも、下りに向けて気合いを入れ直している様子。東岳に到着し 断崖絶壁のように見える長い鎖場を一歩一歩確実に下りて行きます。 下から声をかけ、Nちゃんを促しますが、Nちゃん、いつになく相当 気合いが漲っていました。 「怖くない!怖くない!」 「足場はある!」 「ここか!?ここだ!!」 「体を離して!!」 「頑張れ!!」 「やればできるんだ!!」 と、本人曰く松岡修造が乗り移ったかの如く、いつもの冷静沈着なN ちゃんらしからぬ大声で自らを鼓舞しながら鎖と対峙していました。 私は、思わず笑いながら(←失礼)も、下から「足場あるよ」「もっ と右に寄って行って」「まずは右足をすぐ下の足場に移して」等アド バイスをおくりました。 そんな状態で、連続する鎖場をなんとか攻略し、ついに行蔵峠へと到 着。前回一カ所だけ難儀した最後の鎖場が近づいてきました。 しかし、結局それがどの鎖場だったのかわからないまま全ての鎖場が 終了。 前回より、更に鎖場への対応力がアップしたのかもしれません。 そして、無事に上落合へ下山!! かなりの疲労で、時間もまあまあかかりましたが、上級者コースであ る八丁峠縦走路を私達二人だけで行って来られたことは、何だか誇ら しく思いました。 その後お風呂に入っている時間はなかった為、秩父駅でNちゃんと別 れ、長時間掛けてようやく自宅へと戻ってきました。 いや〜。疲れた〜!!! 暫く両神山は行かなくていいなぁ。と思う程、お腹いっぱいな山行と なりました。 Nちゃん、今回もどうもありがとう!! いつか八海山の恐ろしい鎖場も行ってみたいね…!! 【今回の両神山登山記録】2019.5.27   行動時間 8時間14分(標準タイム 6時間15分)  ■山行タイム 約6時間45分 6:35 上落合 7:20〜30 八丁峠  45(50) 8:16〜23 行蔵峠 46 8:36 西岳 13  9:37〜9:43  東岳 1’01【2’00】(1’50) 10:20〜10:45  両神山(1,723.3m) 37(40)   11:21〜11:27  東岳 36(35)   12:46〜12:50  西岳 1’19 13:02〜13:07  行蔵峠 12   14:02〜14:10  八丁峠 55【2’26】 (1’40) 14:49 上落合 39(35)


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