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執筆者の写真junpei

川苔山〜強硬突破〜



残雪の瑞牆山に登ってから1週間。雪山には登らないNちゃんと共に、久しぶりに一緒に 山に行くことになりました。 前々から一度川苔山に登りたいと言っていたNちゃんでしたが、連れて行こうにも昨年の 8月に林道で大きな落石があったそうで、3月いっぱいは林道が通行止めとのこと。 川苔山へは鳩ノ巣駅からも登れるのですが、ここはいつも下山コースとして使うだけ。 何故なら川苔山の醍醐味は、細倉橋登山口からの沢伝いの道と滝にあるからです。 渓流に沿っての山道は、ここが東京か!?と見紛うような美しさで、その先にある百尋ノ 滝は落差約40mとなかなか見応えのある滝。奥多摩の山々の中でもかなり人気の高い山 である所以は、全てこの前半の景色にあると言えるでしょう。そんな訳で、林道通行可能 となる4月早々に計画を立てました。 前夜は国立猪口菜で久しぶりに大好きなマスターと再会を喜び、楽しいお酒に…! ついついお酒もすすみ、二人が羽村の宿に着いたのは23時過ぎでしたが、翌日は5時半には 宿を出て、奥多摩駅へと向かいました。 駅に着いてみると、案の定川乗林道通行止めの案内が各所に貼られていました。実は前日、 念のために最新情報をチェックしたところ、なんと通行止め期間が急遽延長になっており、 状況を確かめるべくいろんな人のブログ等で情報を入手していました。 どうやら、まだまだ落石の危険性が拭えないことから、行政側からすれば通行可能にする事 はまだできないというところなのでしょう。しかし、工事はとっくに終わっている様子で、 実際通行している登山者もかなりいる模様。ということで、私達も注意しながら強行突破す ることにしました。 バスには数名の登山者がいましたが、川乗橋で降りたのは私達だけ。運転手さんに釘を刺さ れるかとドキドキしつつも、何の反応もなく普通だったので、半ば拍子抜けで登山開始とな りました。 バス停脇の林道ゲートには、通行できない旨の張紙が沢山貼られていますが、無視してゲー ト内に入ります。 人が入っていないせいか、若干道路は荒れている印象ですが、やはり工事は終わっている様 子。しかし、かなり落石は多いようで、道のそこここに大小様々な石が落ちていました。 耳を澄ませて、僅かな落石の音も聞き漏らさないよう注意しながらの歩行です。 約40分。ようやく林道は終了で、細倉橋登山道に到着しました。 これで、今回の登山危険性のおそらく80%はなくなったであろうと一安心! そして、私達以外にこの登山道を使う人はいないことから、山頂までは完全に貸切り状態! なんて贅沢な山行なのでしょう。 登山開始後すぐに、素晴らしい景色が目に飛び込んできて、その美しさに癒されます。 また、この時期にしか咲かない小さな花々が沢山!!やはり、山は素晴らしい。 そうこうするうちに、百尋ノ滝へ到着。Nちゃんには、楽しいのはここまでだよ。と伝え、 滝に別れを告げ、山頂目指して登って行きます。ここからかなりの急登が続き、息が切れま す。その後巻き道がかなり続き、一旦沢へ下り、徒渉。 斜面を少し登ると足毛岩分岐です。その後北側の道に進むとここからはまたかなりの急登が 待ち受けています。急登が終わり、沢伝いの道を暫く進むと、山頂前の最後の急登へ続く尾 根へ。この、尾根に乗る部分はかなりわかりにくいです。私が初めてこの山に来た時、前日 に降った雪のせいでトレースが完全に消え、一瞬道迷いして肝を冷やした箇所です。 注意しながら進むと、リボンが見えました。 前回よりちょっとしるしは増えていたものの、相変わらずここは分かりにくいポイント。 何故ここに標識を作らないのか、不思議。さて、ここまで来たということは、山頂は目前で す。息を切らしながら急登を進み、分岐までやってきました。 木々が芽吹くのにはまだ少し早かったようでしたが、この分岐から山頂までの林の中の小道 という雰囲気のこの景色、やっぱりいい感じ。この山のもうひとつの魅力です。 完全に貸切り状態の山頂で、ゆっくりとお昼ご飯です。暫くすると鳩ノ巣方面からやってき たおじさまが現れました。どうやら、私達とこのおじさまだけしか山にはいない模様。 ご飯を食べ終え、周囲の山々を山座同定しながらのんびりします。春霞のせいなのか、はた また大量に飛散している花粉のせいなのか、晴れているにも関わらずぼんやりとしか見えな い奥多摩の山々に視線を向けます。蕎麦粒山から年末に登った天目山、更に雲取山。石尾根 から続き一番手前に見えている鷹ノ巣山。こうして見てみても、鷹ノ巣山から雲取山へと続 く尾根の長いこと!!よくあの距離を行って帰ってきたものです。おじさまも途中から一緒 に山々を見渡し、御前山のルートについて質問を受けたりしました。話を聞けば、なんと大 阪から車でやってきては数日この奥多摩周辺の山に登っているとの事。おじさまは一足先に 本仁田山経由で降りて行かれました。 ゆっくり山頂を楽しんで、私達も下山です。楽しかった川苔山ですが、後半戦の鳩ノ巣まで の道は、残念ですが、とにかくつまらない。 ずっと樹林帯で景色も見えないし、ただ単調なダラダラ坂を下るだけ。途中休憩を挟みなが らも一気に鳩ノ巣へ下山となりました。 さて、危険を承知した上で通行止めの林道を経由しての今回の登山。 人が少なかった為、なんとも贅沢な山行となりました。 そして、落石に合う事もなく、無事に帰って来られて本当に良かったです♪ Nちゃんとは、イケイケのKさんたちと行く登山とはひと味違う女子登山を沢山してみたい! 今年もどうぞよろしくお願いします。 【今回の川苔山登山記録】   行動時間 6時間 15分(標準タイム  6時間10分)               ■山行タイム  4時間40分 7:20 川乗橋バス停 7:57〜8:05 細倉橋 37(45) 8:52〜9:05 百尋ノ滝  47(45) 9:37〜9:43 足毛岩分岐 〈32〉 10:17 分岐 〈39〉 1’07(2’00)   10:26〜11:30 川苔山(1363.2m) 9(10) 12:05 分岐 35(40) 13:05 大根ノ山ノ神 1’00(1’10)   13:35 鳩ノ巣駅 30(30)


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白谷小丸

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