今度はどこに登ろうかなぁと考えていたところ、なんとTさんから丹沢に行かないかとお誘いを受けました。 このTさん、いつも一緒に山に行くKさんからも一目置かれる存在で、なかなかの切れ者として有名な方。そのTさんが最近山に激はまりだというお話は Kさんからもよく聞いていたので、いつかご一緒してみたいなぁと思っていました。 そのTさんからのお誘いということもあり、二つ返事で参加することにしました。 そして驚いた事に、もう一人のメンバーはNさん。Nさんと言えば、カラオケで大熱唱する姿があまりに印象的過ぎる(笑)のですが、山をやるというお話は全く耳にしておらず、意外に多いんだなぁ等と思っていました。 さて、今回はそんな新たなメンバーでの登山となりました。 1 週見送って迎えた登山当日ですが、ヤマテン前日予報では高曇りの一日ということで、天候はイマイチらしい。しかも連日呑み会、乗馬と睡眠不足がたたり風邪気味。更に出張が重なり、かなりハードスケジュールなのでした。風邪の悪化はなんとかくい止めたものの体調はいまひとつで、久々の本格登山に耐えうるか若干不安残る状況でその日を迎えることとなってしまいました。 朝5時半。Tさんにピックアップしていただき、車の中で色んな話に花が咲きます。 話している間にひとつビックリしたのがNさんがかなりの初心者だということでした。二人共、体力的には私以上だろうと思っていましたが、登山というスキルから 言えば私が一番の経験者。これは責任重大!私がしっかりしなければいけません。半ば緊張しながら、Nさんとの待ち合わせ大倉に到着。 1台の車を大倉駐車場へ停め、もう1台でヤビツ峠へ向かいます。 今回は車2台の為、ヤビツ峠から表尾根で塔ノ岳、大倉尾根で下山といういいとこ取りのルートが可能なのでした。丹沢にはこれで4度目の私ですが、実は一番有名な大倉尾根は使った事がありませんでした。「階段地獄」という枕詞がつく程、丹沢は階段が異常に多い山で、しかもこの大倉尾根は一本調子のバカ尾根。印象はかなり良くないですが、話のネタにやはり一度は使ってみたい道です。 ヤビツ峠の奥、菩提峠へと車を進める中、Nさんの山への知識がかなりのものであることは話していてすぐにわかりました。しかし、全てが本等からの情報で、実際には ちゃんとした登山を経験しているわけではないとのこと。さも行った事があるかのようなかなりリアルな知識の多さには感心しきりで、同時に実際はリアルでないのが笑えてしまうところ。今回は、ようやくそのリアル登山に参加できるとのことで、その記念すべき登山にご一緒できることはこちらも何だか嬉しいこと。 菩提峠からいよいよスタートとなりましたが、歩き順は一応私が先頭で、間にNさんを挟み、Tさんがしんがりとなりました。 全く道の記憶はないなりに、日本武尊の足跡は何となく記憶に残っており、ちょっと寄ってみました。ここからは本道に戻るんだったかなぁ…。と思いつつももしかしてここからも道があるかも?と先へ進んでみましたが、どうやら道はない様子。やっぱりそうだったか…。と戻ります。やがてヤビツ峠からの尾根に乗り、表尾根が始まりました。相模湾が見渡せ、見渡しの良い尾根道を行くため、やはりこのルートは最高です。もう少し天気が良ければ尚良かったのですが、雨が降 らないだけ有り難いという状況。しかし、この日関東地方は今季初の低温で、かなり寒く、歩いている中小雪が舞っていました。尾根に乗ってから暫くすると二ノ塔へ到着。ここからはアップダウンの連続です。せっかく稼いだ高度もあっという間にコルまで下り、また登るという繰り返し。三ノ塔、烏尾山、行者岳と 次々とやってくるアップダウンを地味にクリアしながらようやく新大日峠へとやってきました。 ここまで来れば、塔ノ岳はあともう少しです。木ノ又小屋からの最後の急登をふうふう言いながらとうとう塔ノ岳へ到着!! しかし、思った通りガスで全く眺望はなし…。やはり海が近い丹沢は、こういう天気がかなり多いように思います。気温は氷点下。お隣の丹沢山も雲に隠れていま す。その稜線を見ると、何だか白い…。雪??と最初は思いましたが、なんとこの塔ノ岳も木々が凍り付いて白っぽい…!!美しい霧氷なのでした。美しい木々にみとれます。天気が悪くても、こんなご褒美があるなら大歓迎!美しい霧氷を写真に納めた後は、かなり気温も低い為、思い出の尊仏山荘で温かいものを頼み、昼食にしました。ゆっくりと小屋で休憩し、いざ大倉尾根で下山です。 鍋割山との分岐を過ぎ、いよいよ尾根に進入すると、ズラーーーーっと階段 のオンパレードなのでした!!!しかし、小石が敷き詰められ、かなり整備が行き届いた感があります。登山道としてはかなり易しいようですが、この階段地獄はやはり相当キツいものがあります。これを登りで使うなんて、絶対イヤです。辟易しながらグイグイ下って行き、無事に大倉へ到着! いや〜聞きしに勝るバカ尾根なのでした。しかし、この王道ルートを殆どの人が登って塔ノ岳へ行っているあたり、みんなすごいなぁと妙に感心しつつ果たして私はここを登る事が今後あるのかしら!?と考えてしまいました(笑) 下山後は、もう一度車をピックアップする為に菩提峠へ戻り、温泉へ直行!鶴巻温泉がお休みというハプニングもありながら、東海大学前のさざんかという温泉でさっぱりした後、Nさんとはここでお別れとなりました。 もともと身体能力の高いお二人ということで、私の方が足を引っ張ってしまったかもしれませんが、なんとか無事に行ってこられて何よりでした。 これを機に、また是非楽しい山旅をご一緒してください。 Tさん、Nさんありがとうございました!! 【今回の塔ノ岳登山記録】 行動時間 6時間30分(標準タイム 5時間) ■ 山行タイム 5時間26分 7:40 菩提峠駐車場 8:18 二ノ塔 38(1’20) 8:51〜8:55 三ノ塔 33(10) 9:19〜9:30 鳥尾山 24(25) 10:10〜10:20 書策小屋 40(45) 10:29 新大日茶屋 9(20) 11:04〜11:55 塔ノ岳 35(40) 12:08 金冷シ 13(10) 12:52 堀山の家 44(35) 14:10 大倉 1’18(1’15)