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  • 執筆者の写真junpei

鴨川棚田〜稲刈り〜



何かに導かれたかのようなご縁でオーナーとなった、鴨川の海が見える棚田 『二子棚田』。 これまで春には田植え、夏には草刈りと、常にE家の恩恵に預かり棚田に訪れ ていましたが、いよいよ稲刈りの時期が来てついに一人で棚田を訪れる機会が やってきました! さて、公共の交通機関を使うと3時間は最低でもかかり、更に駅からのアクセ ス等を考えるとそれ以上の時間を覚悟しなければならない為、できれば車で現 地へ向かいたいところです。 しかし、車の運転には自信がない…しかも、鴨川に行く為には首都高速を通っ て行かなければいけません。その上レンタカーを借りるとなると、前の晩から 駐車場代も含めて借りておかなければならない為、経費的にもイマイチです。 相当考えに考え、かなり念入りに調べていく過程で、カーシェアリングが検索 に引っかかってきました。 今話題のカーシェアリング。詳しく調べて行くと、最終的にはレンタカーと ほぼ変わらない値段で、借りられることが判明。ということで、一念発起、車 で鴨川に向かう事に決心しました。道路をくまなく調べあげ、何度も首都高H PでJCTの通過動画を見て勉強し、ある意味一番心配な、狭い狭い農道を通ら なければならない棚田周辺の道を徹底的に検索。念のため、初心者マークまで 用意して、いざ鴨川へ出発です。 心配していたJCTもスムーズに通り抜け、アクアラインに入り、ようやく一息 つき、君津ICへ到着!途中コンビニで休憩を挟みつつ、鴨川の街へと入って行 きました。事前にSさんにお墨付きを頂いていた、棚田までの分かりにくい細 道にいよいよ突入し、棚田への案内看板から狭い農道へと入って行きます。 途中犬の散歩をしていた女性に、念のため確認すると、この道で合っていると のことだったので、勇気を持ってそのまま進んで行きましたが、途中から草ぼ うぼうの道へと変わり、ついには舗装路から砂利道になってしまいました。 「あれ??こんな道だったっけ…??」と訝しがりながらも、右手に棚田を見 つつ進むと、ついに行き止まりになってしまいました。 ガーーン…!!やってもーーたーー!! 進むのすら大変だった車一台分しかない狭い農道。これをUターンするのは絶 対不可能。しかも、この距離をずっとバックで戻るなんて私の運転技術では無 理だ…。途方にくれ、暫し車から出て立ち尽くしますが、気を取り直し、とり あえずSさんに電話をしたところ、やはりバックで戻ってくるしかないとのお 返事。私の技術では無理だと伝えると、助けに来てくださるとのこと!! そこで待っていて下さい、との温かいお言葉にとりあえずはホッとしたもの の、そもそも自分の犯したミスなので、なんとか出来るところまで頑張ってみ よう!とかなりじわじわとバックしていきます。なんせ道が狭く、脱輪したら それこそ数m下の棚田方向へ真っ逆さま。おまけに草が生えていて、どこまで が道なのかも判別があまりつかない状況。怪しい箇所は車から下り、足で踏ん でスペースを確認しながら、ジリジリとバックして行くうちに、舗装路の部分 までようやく到達しました。すると、後ろからのSさんの軽トラが…!! 謝りつつSさんの元へ駆け寄ると、「ここまで一人で下がって来れたんだった ら、あとはもう少しだから大丈夫ですよ!!」と言って下さり、残りの数mを 後ろから声かけして頂きながらバック。 すると右方向へ折れる道を発見。うへーー。ここを曲がればいいだけだったの かぁ…。最後の最後でやらかしましたが、なんとか無事に棚田の家に到着でき ました…!!Sさんにお礼を言うとともに、何とか一人で来られたと安堵して いると、あの道を一人でバックできたんだから大丈夫だと言って頂きました。 いやーー。ミラクルとしか言えません(笑) さて、いよいよ作業開始です。Mさんのお姿が見えないと思ったら、既に田ん ぼでお待ちだとの事。Sさんの軽トラに乗って田んぼへ下り、早速作業開始で す。Mさんに最後に道を間違えた事をお話しすると、「あそこの道は、みんな よく間違えて入って行って難儀するんですよ。たまに脱輪する人もいます。」 とのこと!ひぇ〜。ほんと、脱輪しなくて良かった。 田んぼに入っていくと、まあ見事に実った稲がぎっしり頭を垂れていました。 本気か冗談なのかドSのSさんは、「全て手刈りでやってもらうつもりだったけ ど、Mさんが優しくて、機械でやりましょうって言うから」と機械の準備をし に一旦戻り、その間に手刈りの方法をMさんから教わります。 刈り取った稲穂を結わく紐用に1m強の長さの藁の束を、腰に紐で巻き付け、 ある程度刈り取った稲穂を藁で縛り、土手に積み上げて行きます。暫くすると Sさんがバインダーという手押しの稲刈り機を持ってやってきました。早速そ の機械を使ってMさんが次々稲を刈り取っていきます。その見事なまでのス ピード!!紐まで結わえてポンッ!!と脇に束が転がって出てきます。その束 を土手に上げつつ、刈り残した稲を手刈りしていくという作業が続きます。 途中木陰で休憩を挟みつつ、3人で黙々と作業して行きますが、Mさんが病院 に行かれるということで、残りはSさんと私でやることになりました。バイン ダーの御陰で、あっという間に刈り取りが終了。次に稲を干す竿を竹で組ん で行きます。木槌で田の割れ目に互い違いに竹を埋め込み、長い竿を渡して、 その上に刈り取った稲穂の束を半分に分け目を付けながら干して行きます。 色々お話しながらの作業は、暑いながらも楽しい作業です。そんな中、なんと Sさんが鳥海山の麓のご出身だということを伺って、本当に驚きました! 私にとって鳥海山はきっと後々まで思い出に残る山。1ヶ月経った今でもまだ 余韻が残る程素晴らしい山なのでした。あんな素晴らしい山をいつも見ながら 過ごされたのかぁ。と思うとSさんがとても身近に感じられました。 そんな話をしながら、全ての稲穂が竿におさまり、落ち穂拾いをして作業終了 となりました。この刈り取った後の棚田の景色はまた格別。暫しその風景を楽 しみつつ、棚田を後にしました。 さて、帰り着くまでにも色々心配はあるので、気は抜けないところです。 帰りの道をナビで検索しますが、何度検索しても、私が帰ろうと思っている ルートは出て来ず、諦めて事前学習したルートを信じて帰ります。 アクアラインを過ぎ、分岐を横浜へ折れても、絶えず違う道を推奨してくるナ ビに、「違います」と一人でツッコミを入れつつ、無事に都筑ICに到着。 セルフのガソリンスタンドで難なく給油も完了し、無事に自宅へと戻ってきま した!! 私にとっては大冒険の鴨川小旅行となりました。 これで自信がついたので、鴨川へももう少し行ける日が多くなるでしょう。 そして、私の行動範囲も多少変わるかもしれません。 「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」 大げさではありますが、上杉鷹山の有名な言葉がしみじみ感じられる一日なの でした。 今回もSさん、Mさんには大変お世話になりました!! どうもありがとうございました。


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