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執筆者の写真junpei

権現岳






本日は山の日ですが、こんな日に山へ行ったら人混みでエライことになってしまいます。 ということで、私は前日に山へと出掛けてきました。 行く先は、先日行った編笠山のお隣の山、権現岳です。 これで八ヶ岳もあとは横岳を残すのみで主要所はほぼ制覇! 一口に八ヶ岳と言ってもそれぞれの山は趣が異なり、面白味があります。八ヶ岳そのものの山容は元より、そこから見える景色も本当に素晴らしい限り! やはり百名山と言われるだけの山なのですね。 さて、3時出発で現地に向かいますが、今回は休憩を入れると恐らく10時間はかかると思われる過酷なコース。単純標高差は1,200mですが、途中登り返しもある為、累積標高差は1,400m弱あるのではないでしょうか。 そのために少しでも眠っておかねばと思ったのが仇となったかちっとも眠れず、睡眠不足のまま出発となりました。天候もイマイチで、午後からは雨になる可能性もあり、天女山についてみると道迷いしそうな程の濃霧!今にも雨は降りだしそうで、天候如何によってはロングコースということもあり、途中撤退も視野に入れてスタートすることになりました。 初めはなだらかな道が続き、1850mの石標からは猛烈に混んだ等高線。ほぼ斜面を直登するような形でそそりたった斜面を一歩ずつ登っていきますが、かなり、キツイ!! しかし、Kさんはハイスピードでぐいぐい登っていきます。まだまだ全行程の半分も来ていないのにこの辛さ…。最後まで歩けるんだろうか??心配になりながらもしつこくしつこく次の一歩を繰りだし、歩きます。 すると、木々の合間から空が見え始め、ようやく最初のピーク前三ッ頭(2,364.6m)に到着! ここから比較的なだらかな尾根を登ると二つ目のピーク三ッ頭(2,580m)です。 ここで、素晴らしい景色が目の前に広がりました。ついこの前登った編笠山(2523.9m)がすぐ側に見え、赤岳、阿弥陀岳、遠くには硫黄岳も顔を覗かせています。 この前編笠山に登った時にはガスで全く眺望がなかったこともあり、かなりの感動です。 しかも、南側からの赤岳をこんなに間近に見るのは初めてで、眺めながらKさんが教えてくれたギザギザのバリエーションルート「天狗尾根」や崩壊し赤くえぐれた山肌が荒々しく陰影を為していて、とにかくカッコイイ!! 赤岳から文三郎尾根方面に下るあの恐ろしかったルートを改めて目でなぞると、垂直にしか見えない急峻な斜面の連続です。あんなとこ、よくぞ行ったなぁと思うような斜度です。また、赤岳と阿弥陀岳との間にある中岳が意外に大きく見えたりなんかするのを見て、そういえば文三郎尾根を降りるのにイヤイヤ中岳を登り返したっけ…。なんていう事が次から次へと思い出されます。 さて景色を十分堪能し、眼前に現れた権現岳を目指します。一度コルに降り、およそ200メートルの最後の急登。相変わらずKさんは快調に飛ばしていて、私はマイペースを守りゆっくり進みます。途中Kさんの姿は完全に見えておらず、山肌を巻く形で進んだところ、登山道が途切れていました。あら?行きどまり?ふと見るとピークにつけられた道を発見し登っていきます。 しかし、着いたところは小ピークというだけで、滅茶苦茶狭いスペース。ピークから続く道は無し。かつてそこに立っていたと思われる標識は朽ちて転がり、小さな祠だけが立っていました。うーん。ここは完全に違う。おかしいなぁ。分岐とかあったっけ…。さてはうっかり見逃したか?仕方ないので気を取り直し、少し戻ってみることにしました。すると、後ろから私を呼ぶ声が。大きな声で返事をし、あれー?やっぱりこっちだったか。でもどこに道が…?と思ったら、行きどまりだと思っていた道の先がちゃんとありました…。トホホ。Kさんは、突如私の姿が見えなくなったので、「滑落したんじゃないかと心配したよ!」との言葉。スミマセン!ちょっとうっかりしてました。 ここで約10分ほどのロスがありましたが、その後は順調に先へ進みます。最後の急登は岩場。よじ登っていくと、完全に切れ落ちた二つの岩の間に剣と山頂を示す標識がありました。 着きました!権現岳(2,715m)山頂です。あのとんがりの三角はこんな ところだったのかぁ…。 あっという間にガスに包まれた為、山頂からの眺望は当然ながら全くなかったものの、ゆっくりご飯を食べ、いよいよ下山となりました。 さっきまであんなに眺望の良かった三ッ頭は完全に霧の中。ここは比較的広い尾根上にあり、登山道にはなっていない枝尾根があるので間違えやすいポイントです。 休憩を取りながら地図でルートの方向を見定め、更にコンパスで方向を確認。ホワイトアウトの時のような真っ白けではないですが、こういうときこそ念には念を入れなければなりません。見失いそうな登山道を確認し、先へ進みます。 ここから先は険しい坂の連続。よくもまあこんな道を登ってきたなぁという道を今度は降りるのですが、これがまた降りると言ってもかなりのキツさ。もうイヤだ!!と思った頃ようやく1800の石標まで降りてきました。ここからは大したことはないと思っていましたが、意外に距離はあり、へとへとになって下山終了となりました。 しかし、時間はまだ13時半!かなり早いです。なんと休憩を入れても標準タイムを1時間巻く速さ!Kさんに至っては私がいることでペースダウンさせられていることもあり、おそらくもっともっと早く下山できていたにちがいありません。 私も10時間登山を覚悟していたのでこんなに早く下山できたことはかなり自信になりました。 去年の冬、期せずして麓から7合目まで登って雪上訓練をした富士山がおよそ10時間。今回の山行はそれに匹敵するくらいのボリューミーな内容で、相当ハードトレーニングとなりました。 今回もKさんに必死に付いていくことで何とか踏破でき、かなりの達成感です。ありがとうございました! Kさんからは、このペースで歩けたら甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根も歩けるよ!とまで言っていただき、何だか我ながら自身の成長ぶりを感じた一日でした。 日々、精進します!! 【今回の編笠山登山記録】   行動時間 7時間33分(標準タイム 8時間40分)              ■山行タイム 6時間33分  5:55 天女山駐車場 6:04 天ノ河原  9(15) 6:38 1,859m地点 8:11〜8:20 前三ツ頭(2,364.6m) 2’06(3’00) 9:00  三ツ頭(2,580m) 40(50)  10:06〜45 権現岳(2,715m)  1’06(1’00)※道迷い10分 11:17〜27 三ツ頭 32(40) 11:46  前三ツ頭  19(35)   13:21 天ノ河原  1’35(2’10)   13:28  天女山 7(10)


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