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  • 執筆者の写真junpei

槍行っちゃった〜槍ヶ岳〜



毎年恒例の師匠との夏合宿。今年は入笠山近辺に宿泊し、ゆる登山を楽しみ、美味しいお酒を飲んで色んなお話をしようと思っていましたが、師匠の諸事情により予定がキャンセルとなりました。師匠とお会いできるのを楽しみにしていたので本当に残念ですが、次の機会を待ちたいところです。

さて夏休みの枠は取っていた為、Nちゃんと二人、どこか他の山に行こうかという話になりました。

剱岳を制覇した後は、やはりついに槍か…!?と二人とも同じことを考えていたようで、即決で行く先は槍ヶ岳に決定。

急いでコースを検討し、交通機関やホテルなどを押さえました。

槍ヶ岳にはコースが沢山ありますが、今回は前泊を入れて3泊で帰って来られることが大前提。


いつかは歩いてみたい表銀座は時間がかかる為、最初から候補から外していました。

最終的に選択したのは、やはり一般的な槍沢コース。

しかし、Nちゃんが「槍に行くなら表銀座行かなきゃ勿体無い」とアドバイスを受けたらしく、急に表銀座をぐいぐい推してきました。

表銀座が良いことは重々承知の上でしたが、ここを2泊3日で行くのは相当厳しいだろうと思っていました。まず、仕事終わりで前乗りし、登山口である中房温泉に早朝にアクセスするのも難ありです。

2泊で踏破する為には初日に大天井岳まで行かなければなりません。軽く見積もってもコースタイムで8時間越え。休憩を入れたら9時間〜10時間は覚悟しなければなりません。2日目には東鎌尾根という難所の岩場が最後に控えており、その日のうちに槍を登るのはかなりキキツイ。2日目のコースタイムも8時間越え。仮に最終日に槍を回したとすれば、今度は3日目がこれまた時間的に厳しい。ということで、3日間全日程で、毎日9時間〜10時間の行動時間を強いられるという時間的にも体力的にもかなりハードな山行になることは間違いないだろうと思われました。


山から帰って来た後も連勤が続く為、泊数を増やしてしまった場合、帰宅後も地獄が続くことになります。これは相当なる覚悟を持って臨まねばならなくなります。

自分の体力を考えればできれば避けたいし、もし行くのであればかなり厳しい登山になることを覚悟しないといけない。とNちゃんには伝えました。

しかし、いつものNちゃんとは違い表銀座に拘りがあるようで、なかなか諦めきれない様子。計画するにあたっては、一応私も色々な角度からどのコースで入るのが一番良いかを熟考した上で槍沢コースを選択しているわけですが、急にどうしたのかなぁ。と思いながらも、Nちゃんがどうしても行きたいなら頑張るか…と半ば勢いに押される形で覚悟を決めようかと思い始めていました。しかし、私の仕事日程等を聞いて、どうやら納得してもらえたようで、最終的には当初の計画に収まり内心ホッと安堵したのでした。


どうせ表銀座を歩くなら、もっと時間に余裕のある時に行きたいもの。時間に余裕がないと、せっかく縦走するのに燕岳も、大天井岳も寄らず、ただただ目的達成の為にガツガツ歩くだけになってしまいます。ということで、この魅力あるコースはいつか時間に余裕ができた時にゆっくり行こう!ということで落ち着きました。(ほんとに良かった笑)

アドバイスした張本人は、薄々勘付いてはいましたが、やはり「師匠」でした。師匠なら、おそらくそう言うだろうなぁ。と(笑)。この師匠のノリに、登山経験も少ないひよっこだった頃はどれだけ騙されたことか…(笑)。

Nちゃんも冷静に山行内容を調べているうちに、どれだけハードな登山になるか後で気付いたようで、今回表銀座を選択しなくて本当に良かったと笑いながら話していました。


さて、前置きが大分長くなりましたが、そんなこんなで剱岳から中3週で、あっという間に決行の時がやってきました。

仕事終わりで松本入りし、プチ宴会を経て翌日5時半のバスで上高地へ向かいます。

初めて上高地にやってきましたが、やはり北アルプスの玄関口。多くの人で賑わっていました。

観光目的の人と登山目的の人、はたまたキャンプ目的の人等、沢山の人たちが入り乱れた自然あふれる都会?というようなイメージです。

河童橋を過ぎ、一つ目のチェックポイント明神館に到着。






ここには猿が群れをなしていて、すぐ近くを普通に猿がちょこちょこ歩いたりしていました。子猿の可愛さに癒されつつ次のチェックポイントである徳沢園へ。林間にテントサイトがあり、素敵なキャンプ場となっています。更に沢沿いを進むと横尾山荘へ到着。ここまでは、ちょうど1時間毎に山荘があるので、トイレの心配もなく、道も平坦で殆ど高低差がない為まさにハイキング気分でやってこられます。横尾山荘で暫く休憩し、初日の宿槍沢ロッヂ目指して出発しました。

横尾山荘を過ぎるとだんだん道は登山道の様相を呈して来ますが、まだまだ平坦に近い道なので比較的楽です。一ノ俣の橋を渡り40分程歩くと、槍沢ロッヂへ到着。

まずは高級生ビールとモツ煮で乾杯!




翌日の山行に備えて、この日は夕食後すぐに寝ることにしました。


翌朝3時起きで支度をし、3時45分に出発。まだ真夜中で、満点の星空の中ヘッドランプを点灯し歩いていきます。暫く沢沿いの道を30分程進むと、ババ平に到着。テントが数張りある中を進んで行きます。大曲のポイントを過ぎると、だんだん等高線が混んできて、いよいよ山登りという感じになってきます。やがて白々と夜が明けて来ました。天狗原分岐にたどり着いた頃にはヘッドランプが要らないくらい辺りが明るくなってきていた為、ここで朝食のお弁当を頂きます。鮭、蓮根、しいたけ、栗、錦糸卵と具沢山の美味しいお寿司でした。


南岳への道を分け、ハイマツ帯を進んで行くと、ちょうど上って来た朝陽が大喰岳から伸びる南東カールを照らしていました。まさにモルゲンロートです。





そして、急登の斜面から西に道が巻くと同時に槍の穂先がついに視界に入るようになりました。「見えた!!」




以前常念岳から見た槍ヶ岳は、圧倒的な近さでかなり迫力がありましたが、こんなに近くに槍を見るのは初めて。綺麗な三角が青空に映えてカッコイイ!!いよいよ核心部が近付いてきて、どうかガスがかかりませんように!と祈りながら進みます。


この辺りから、槍ヶ岳から下山してくる人とすれ違うようになりました。「あと少し頑張ってください」と声をかけてくださる方が沢山いて、ほっこりしながら黙々と高度を上げていきます。

ヒュッテ大槍への分岐を分けると、道はゴロゴロした岩が転がるガレ場になります。殺生ヒュッテの分岐を過ぎ、ようやく槍ヶ岳山荘へ到着!!

午後になるとガスが出て来てしまうことから、午前中に山頂アタックができるように早目に出て来ましたが、予定よりかなり早い時間に小屋に到着できたので、時間はたっぷりあります。しかし、既にガスが湧き始めていました。辛うじてガスの切間から、双六、鷲羽、水晶という北アルプスの深部が垣間見えていました。







山頂アタック用の必要最小限の荷物をアタックザックに入れ、ザックは小屋にデポし、いざ山頂へ!!


いきなり険しい岩場を攀じ登る形でどんどん進で行きます。二つ目の短めの梯子を過ぎると、登りコースには鎖のない鉄杭が撃たれた斜面が現れます。右側は鎖が付けられていて、登りやすそうなのですが、こちらは下り専用。仕方なく杭を頼りに登っていきますが、結構難しい。そこをクリアすると今度は登りの矢印が右側ルートに書かれていたので、あれ?交差するんだ?と思いながら右側へ。(後に調べると、登り下り共有コースに当たるらしい)その後暫く登ると、大ラスの2段になった長い梯子が現れます。

慎重に登ると、狭い山頂へ到着!!本当に狭くて、ちょっとよろめいたら足を踏み外して真っ逆さまに転落しそうです。山頂の祠まで立って歩くのさえ怖い!!ガスはかなり濃くて、たまにサーッとガスが抜けると西鎌尾根から双六、水晶方面が良く見えました。時間はたっぷりあるからと、山頂で長居するつもりでいましたが、座っていてもどうにも落ち着かず、そわそわして生きた心地がしません。

「ここは長く居るところではないようです」とNちゃんも言っており、もうちょっと粘ってガスが晴れるのを待ちたいという気持ちと、早く下りて安心したいという気持ちがせめぎ合い、結局下りたい!!の気持ちが勝って、滞在時間20分程で下山することにしました。

これがなかなかで、やはり一番最初の長い梯子の一歩目がかなり怖さを感じました。垂直の梯子なので、一歩目の段がどこにあるのか覗いても全く見えないので、慎重に足を下ろすしかありませんでした。下りのコースには登りコースより多く鎖が付けられていたので、有り難かったですが、難しい箇所もいくつかありました。短いとは言え、難易度はそこそこあって、剱岳より恐怖感があったかもしれません。






緊張しながら慎重に岩場を降り、無事に小屋まで戻って来ました!!

これでミッションクリアです!!


小屋のチェックインが出来る時間になるまで暫し小屋の前で寛ぎ、半個室でゆっくりと身支度を整え、楽しみにしていたお昼を食べに食堂へ。

何を食べようか迷いに迷った挙句、最終的に槍ヶ岳ブラックキーマカレーにしました。やはり、槍ヶ岳をモチーフにした三角のご飯というあのビジュアルにそそられました。かなりスパイシーで美味でした。

結局この日ガスが晴れることはなく、夕方には雨も降り出し、ゆっくり景色を楽しむことはできませんでしたが、雨に降られることもなく、無事に登頂できたことは本当にラッキーでした。

さて、翌朝は上高地まで一気に下山するだけなのですが、かなりの距離と標高差を歩かねばなりません。コースタイムで8時間。距離にして19.3km、累積標高差はなんと1,847m。休憩を入れれば9時間〜10時間というところ。バスが15時に発車するので、14時までには下山完了していたい…。となると、4時に出発するのが安全ではありました。

しかし、翌朝の天気予報は晴れ。槍の穂先に登るだけの時間はないですが、小屋からしか見えない周囲の景色を少しでも見てから下山したいところ。日の出が5時20分ということで、5時ならギリギリ明るくなっているかも。ということで、タイムリミットを5時としました。


翌朝3時半起床で朝食代わりの中華ちまきを美味しく頂き、身支度をして小屋の外へ。槍の穂先へ登っている人のヘッドランプの灯りがチラチラと見えています。





朝焼けのグラデーションの上には明けの明星。そして雲海から顔を覗かせた八ヶ岳、富士山、南アルプスがオレンジと赤に染まった空にくっきりと見えていました。美しい!!黒部山塊側は西側に位置する為、光が届かずはっきりとは見えませんでしたが、以前登った鷲羽岳もしっかり見ることが出来て良かった!

さて、予定の5時を7分程過ぎてしまったので、後ろ髪を引かれる思いでしたが下山開始です。

槍沢ロッヂまで一気に下り、最後の槍ヶ岳の姿を見納めにして、さらに黙々と下りて行きます。

横尾山荘までは道幅も狭く、ゴロゴロした石だらけの歩きにくい道。高低差はそれほどないとは言え、この2日間に蓄積した疲労も相まって決して楽ではありませんでした。横尾山荘以降も、平坦とは言え、3時間のダラダラ歩きでテーピングしていた外反母趾の部分も限界を迎えつつありました。どうにかこうにか歩き続け、最後のポイント明神館でお昼ご飯としました。

そこから1時間。最後の力を振り絞り、とうとう上高地へ到着しました!!とにかくヘロヘロで、日帰り入浴を探すのも面倒で、結局バス停で1時間半。生ビールを飲んだりしながらまったりと時間を過ごし、無事にバスタ新宿へ帰って来ました!!

今年の夏は、Nちゃんのお陰で剱岳、槍ヶ岳と、登山をする人なら誰しも憧れるこの2座を登ることができました。Nちゃん、本当にありがとうございました!!

また次なる山に挑戦しましょう!!





【今回の槍ヶ岳登山記録】     初日行動時間 4時間41分(標準タイム 4時間50分)   ■山行タイム 4時間11分 7:40 上高地  8:30 明神館 50(60)   9:25~9:40 徳沢園 55(60)   10:35〜10 : 50 横尾山荘 55(1'10) 11:40 一ノ俣 50(60)

12:21 槍沢ロッヂ 41(40) 二日目行動時間 6時間50分(標準タイム 6時間30分) ■山行タイム 5時間5分 3:45 槍沢ロッヂ 4:50 大曲 1'05(1'40)   5:45〜6 : 15 天狗原分岐 55(1'00)   7:09〜7 : 17 ヒュッテ大槍分岐 54(1'30) 7 : 50〜8 : 00  殺生分岐  33(40) 8 : 41〜9 : 11 槍ヶ岳山荘 41(40) 9 : 37〜9:58 槍ヶ岳山頂 36(30)

10 : 25 槍ヶ岳山荘 27(30)

三日目行動時間 8時間08分(標準タイム 8時間) ■山行タイム 6時間44分 5:07 槍ヶ岳山荘  5:53 ヒュッテ大槍分岐 40(40)  

6:35 天狗原分岐 43(1'00)   7:13〜7 : 19 大曲 38(50) 8 : 10〜8 : 25  槍沢ロッヂ  51(1’00) 8 : 54〜8 : 57 一ノ俣 29(30) 9 : 40〜9:57 横尾山荘 37(50)

10 : 55〜11 :05 徳沢園 58(1’10)

11 : 52〜12 : 25 明神館 42(1'00)

13:15 上高地 50(1'00) ∴ 百名山記録 48/100   【丹沢山 奥白根山 筑波山 草津白根山 四阿山 浅間山   金峰山 瑞牆山 火打山 妙高山 大菩薩嶺 鳳凰三山  谷川岳  蓼科山  雲取山 八ヶ岳 常念岳 仙丈ヶ岳  甲斐駒ケ岳 赤城山 男体山 岩木山 富士山 美ヶ原 北岳 両神山 鳥海山 霧ヶ峰 那須岳  至仏山  安達太良山 木曽駒ケ岳 御嶽山 会津駒ケ岳  燧ケ岳 五竜岳 苗場山 平ヶ岳 間ノ岳 鷲羽岳 磐梯山 西吾妻山 薬師岳 乗鞍岳 立山 早池峰山 剱岳 槍ヶ岳】






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