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佐渡島へ 〜金北山〜

  • 執筆者の写真: junpei
    junpei
  • 2 日前
  • 読了時間: 8分





かねてからNちゃんの故郷佐渡島へ連れて行ってもらいたいと話していました。

行こうと思っていた矢先にコロナの流行。そのせいで移動すること自体が難しくなり、なかなか実現できずにいましたが、数年来の念願が叶いようやく佐渡島上陸そして金北山縦走登山を果たしてきました。

Nちゃんと私、共に(日)の仕事を終え、それぞれ新幹線で落ちあうことにしました。新幹線の中で、まずは前夜祭。翌日以降のスケジュールを確認します。

(月)の天気はかなり悪く、ヤマテンでも夕方まで1日雨マーク。翌日は良いお天気になるとの予報。

残雪期のこの時期、金北山縦走路はお花で溢れており登山者が最も多い季節。残念ながら目当てにしていたドンデン高原ロッジは満室だったことから、ツェルト泊で縦走する予定を組んでいました。やはり小屋泊と違って荷物は当然多くなるわけで、背負ってみるとなかなかの重量です。更に雨登山となれば、ただの修行にしかならない…。ということで、雨の状況によっては最悪アオネバ登山口からドンデン高原ロッジまでの登山を端折り、バスでロッジにアクセスし、翌朝縦走路を歩くという選択肢も入れておこうということで決定。

翌朝5時にホテルを出発し、佐渡汽船へ向かいます。フェリーで約2時間。途中ごろ寝しながら無事に両津港へ到着。Nちゃんのお父様のご厚意により、ロッジまで車で送ってくださることになった為、まずはNちゃんの実家へお邪魔。

以前から聞いていた、湖に隣接した素晴らしいおうちにお邪魔し、しばらくお茶をご馳走になった後、佐渡島を観光しつつロッジへ送ってくださることになりました。





佐渡へ来たらやはりトキを見ずに帰るわけにはいかないということで、トキのテラス、トキの森公園でトキを観察。




十分堪能したのでいよいよクネクネ道を通り、ロッジへ連れて行って頂きました。

山に入るとやはり天気は雨。それでもアオネバ登山口から登る登山者の姿もあり、感心しながら我々はあっという間にロッジへ到着となりました。これもお父様のおかげ!!本当にありがとうございます。

テント泊の手続きをし、ギリギリまで食堂で時間をつぶし、なるべく雨に降られることなくツェルト設営を遅らせる作戦です。

まずはお昼ご飯を注文。その後は雑誌を見ながらとにかく天候が回復するのを待ち侘びます。

しかし雨は一向に止まず、風もかなり吹いていました。最悪雨の中設営を余儀なくされるかもしれないとかなりげんなり。

やがて15時になると夕食準備の為退出を余儀なくされ、致し方なく受付横のベンチで時間をつぶします。小屋のご主人のお話では、今季一番の混み具合だそうで、やはりお花の時期を狙って訪れる人がかなり多いということなのでしょう。大勢の方が次々に小屋に到着し、お部屋へと散って行くのを眺めながら、そろそろ設営に…と外を見てみると雨が止んでいました。まだ一張も張っていないテン場を見つつ、どこに設営するかを小屋から眺め決めました。なるべく風を避ける為、斜面に沿った位置に縦に並んで設営することに決定。

いざ覚悟を決め、まずはグランドシートとツェルトのみ携えてささっと設営。無事に寝床が出来上がりました。

そこへ予定されていたもう一張のおじさまが登場。テント泊が自分一人だけじゃなくて良かったと言いながら、私達のツェルトの奥にテントを設営すると、横目で観察しながら「ツェルトかぁ…。」と呟いていました。





後からNちゃんが聞いた話によると、群馬から来たガイドさんらしく、一行の方達はお部屋に宿泊できたけど、自分は満室で泊まれず致し方なくテント泊となったらしい。

着替えも済ませ、宴について色々話していたのが聞こえたのか、私たちが夕食の準備をしていると、「どっちでも好きな方飲んでいいですよ」と日本酒と焼酎をどーんと置いていかれました。でも、私達も十分にお酒は持ってきていたので、結局お断りをしてしまいました。

もしかすると一緒に飲みたかったのかなぁ。とは思ったのですが…ゴメンナサイ!

さて、夕食といっても単にお湯を沸かすだけの簡単ご飯です。この日の夕食は、アルファ米のチキンライスとビーフシチュー。まずはビールで乾杯。そしてご飯で満たされたあとはウイスキーで二次会です。

お互いのツェルトから顔を出し、いつものごとく結構遅い時間まで飲んでしまいました。一瞬満月がガスから現れた瞬間もありつつ、満点の星空はあおげないまま就寝となりました。

翌朝4時過ぎに起床。ガスはありつつも、無事に日の出を見ることができ、美しい雲海も見えていました。さて、まずはツェルトを撤収し、朝ごはんです。

朝ごはんはアルファ米のわかめご飯とお味噌汁。出発準備をしていると、テント泊をしていたおじさまが、同行のグループのおばさまと会話しているのが聞こえてきました。

「テント泊はどうだった?お姉さんたちは?」「あの人たちは慣れてる人だ」

とかなんとか。

お!?嬉しいじゃないですか。やはりツェルト泊ってちょっと玄人に見えるのでしょうか。Nちゃんも、おじさまからツェルトは設営が面倒でしょ?と聞かれていたようです。

単に重いテントを背負って歩くのが無理だからなのですが(笑)

さて、準備もほぼ終了し、そろそろ出発か。という頃、前日白雲台方面から登ってきたというおじさまが、途中の状況を詳しく教えてくださいました。最後に登ろうとしていた妙見山は残雪が多く、かなり危険な箇所もある為、通らない方が良いこと、また雪解け水で登山道はかなりぬかるんでいるので、雨具を着て行った方が良いこと等有り難い情報です。

それならば、初めから雨具を履き、スパッツも装着して歩いた方が良いかもという話になり、速攻で着替えます。さて、準備万端。いよいよドンデン池方面へ向け出発です。





暫く登ると尻立山へ到着。広々した草原が広がり、避難小屋の赤い屋根とドンデン池が見えました。ドンデン池方面へ一旦降り、縦走路へと入って行きます。

やがて林道が見えてくると、雪が積もっていました。ほんの数段で林道へ降りられるのですが、雪は踏み固められてカチカチ。たった数段。されど数段。致し方なくここでチェーンスパイクを装着。そして林道でチェーンスパイクを外します。

こんなことをやっていると、時間がいくらあっても足りないような気になってきます。

暫く行くと、ドンデン高原ロッジから林道伝いにやってきたグループと一緒になりました。

途中追い越したりしながら、マトネまで到着。やはり荷物が重くて思うように足は進まず、かなりの疲労感です。ここで大休止。行手に見える金北山はまだまだ遠くに見えていました。ここからは稜線歩きが続くのかと思いきや、意外に樹林帯を歩く区間も多く、しかもなぜか藪漕ぎもかなりありました。足元は聞いていた通りかなりのぬかるみ。なかなかハードな道なのでした。

だんだん足も重くなり、きついなぁ…と思いながらの歩行が続きます。金北山までの数あるアップダウンの中でも、3つめ辺りの登りに差し掛かった頃でした。

残雪で倒れた木の上に足跡がついていて、かなり難易度高めの箇所でした。倒れた木に足をかけ、残雪部分に乗った時でした。下が空洞になっていたらしく、雪が崩れ後ろに転がってしまったのです。Nちゃんに助けてもらいながらなんとか起き上がり、何度か他の道も試しますが、その度に雪を踏み抜き、なかなか上に上がれません。仕方なく、斜面ギリギリの部分の雪をキックステップで掘り込み、なんとかその箇所をクリアしました。

やれやれです。その後も雪と泥のコンビネーションを歩きますが、途中癒されたのは見たこともないかわいいお花たちです。





登山道脇に群生しているカタクリ、シラネアオイ、イワカガミ(まだ蕾のものが多かった)、ニリンソウ、エンレイソウ、ミズバショウ、キクザキイチゲ、ショウジョバカマ、ニシキゴロモ等々…。とにかく沢山のお花が至る所に咲いていました。

佐渡は鹿の食害がない為多くの植物を楽しむことができるようです。

カタクリの花をあんなに沢山見たのは初めてのことでした。とにかくあちこちに群生しているので有り難みがなくなる程です。

役の行者を過ぎ、あやめ池に到着すると、いよいよ最後の砦、金北山への急登が待ち受けていました。雪がかなり残っていて、ステップが切ってありますが相当な急斜面です。

ここで再びチェーンスパイクを履き、最後の急登を一歩ずつ登っていきます。

ようやく雪の階段を登り終え、トラバースを進むと、山頂への階段が見えてきました。いよいよビクトリーロードです。





山頂には金北山神社があり、かつての防衛省の建物が建っています。いやーーなかなかきつかった!!やはりテント泊装備で登山をするというのは大変なことだと改めて思いました。

山頂は虫がものすごかったので、とりあえず下山開始です。

ここからは防衛省管理道路を進む為、登山道とはおさらばです。途中地味に登っている道に辟易しながらなんとか白雲台へと到着しました!!

お父様が既にお迎えに来てくださっていて、本当にありがたいこと!!

そこから大佐渡スカイラインを通り、佐渡金山を通り、製錬所後を見学し、Nちゃんの実家へと到着。


お風呂を頂き、おいしい夕食を頂き、お父様と共にお酒を飲み…と、本当に至れり尽くせりの宴でした。

Nちゃん、お父様お母様、本当にお世話になりました。最高に楽しい山旅でした。ありがとうございます!!

そして、また遊びに行かせてください✨






【今回の金北山登山記録】   


行動時間 8時間15分(標準タイム6時間45分)               

 ■山行タイム 6時間31分 


    6:20 ドンデン高原ロッジ

 6:37〜6:43 尻立山 17(20)

    7:10〜7:23 金北山縦走路入口 27(20)

  8:18〜8:39 マトネ  50(1’10) 

  9:54〜10:14 真砂の峰 1’15(1’20)

  11:51〜11:56 あやめ池 1'32(1'30)

  12:30〜12:54 金北山 34(25)

14:29 白雲台 1'35(1'20)

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