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  • 執筆者の写真junpei

川苔山〜雪で道迷い〜



高尾から陣馬までの単独行を無事終えてから早2週間。 最低でも月1回は山へ行きたいと考え、次なる単独行を模索していました が、色々考えた末、川苔山に決定。 数ある奥多摩の山の中でも、百尋ノ滝という有名な滝があったり、沢が奥ま であったりで登山道が変化に富んでいる為、人気が高い山です。 ブログ等で調べてみると、途中わかりにくいポイントがあるらしい。 しかし、平日とはいえ人気の川苔岳。おそらく大丈夫だろうと踏んで、計画 を立てました。 この山には様々なルートがありますが、殆どの人が川乗橋から鳩ノ巣駅へ 下山するコースを歩いているようです。 しかし、山頂から鳩ノ巣駅までは単調でつまらないらしいので、私は赤杭山 を経由し古里駅へ降りる赤杭尾根コースを選択することにしました。 当日、8:04奥多摩駅発のバスに乗り込むと、バスは登山客で満席。 全員が川苔山へ行くのだと思っていると、川乗橋で降りたのは10名程。 他の人達は、おそらく雲取山へ行くものと思われました。 さて、とりあえず登山口まではひたすら林道歩きです。初めての山なので、 できればみんなにくっついて歩いていたいところでしたが、みんなモタモタ しており出発の気配がないため、仕方なく一番最初に歩き始めました。 GPSも一応作動させての山歩きですが、あまりに林道が長いので、ほんとに これでいいのかどうか途中で心配になってきました。 しかし、後ろからは全く人が来る気配もなく、仕方なくGPSを頼りに歩き ます。 途中で車を停め、3人程の登山者が準備をしていたので、挨拶しつつ登山口 を聞いてみると、まだ先だと教えてくれました。 こういう時に、人の存在ってありがたいなぁ。と思いつつ40分程歩くと、 ようやく登山口細倉橋に到着しました。 すると、総勢10名程の団体が車でここまで連れて来てもらってガイドらし き人に色々説明を受けているところでした。年齢も様々、子供もいました。 ここでトイレに行き、スパッツ等を装着している間にその団体はいなくなり 後からきた単独行のおじさま二人も準備を始めました。 当然、私はこのおじさま達の後にくっついて行こうと企んでいたので、二人 のおじさまがそれぞれ出発したのを確認してから、後へと続きました。 しかし、二人とも意外とペースが遅いようで、途中立ち止まったりして、 私を先に行かせようとしている雰囲気を感じます。 まず1人のおじさまが、私にどうぞと道を譲って下さり、しばらく行くと ついにそのおじさまも、景色を見る風情で私に先に行ってくれと促すので、 致し方なく先に行く事になってしまいました。 こうなったら、行くしか無い。前を行った団体に追いつけるように頑張って 歩くことにしました。 登山道は道幅が狭く、山らしい山という雰囲気。沢の景色を堪能しつつ、 進みます。 しばらくすると、百尋ノ滝が見えてきました。 ここで、例の団体さんとすれ違いです。 暫し写真を撮り、いざ出発。急登が始まった矢先に団体さんたちに追いつき ました。ちょっとゆっくりペースではありながら、この人達について行けば 間違いは無いと、後ろを歩いていたのですが、どうやら先頭のガイドと無線 のやり取りをしているらしく、私を先に通そうとしている模様。 本当は嫌だったのですが、「我々団体で来てますので、どうぞお先に行って ください。」と促され、仕方なく先に行かせて頂く事に。 その後も急登が続いていましたが、その急登の終わりくらいのところで、 先発隊のガイド数人と出逢いました。どうやら、団体を待ちつつ歩いている ようで、「この後もう1回くらいこれくらいきついとこあったかな」等と 話し合っていました。本当は、この人達より後に行きたかったんだけど…と 思いながらも、仕方なく先頭に。 すると、足毛岩付近の分岐がきました。ここを南に行くと、距離も長いし、 急坂があるらしいので、計画通り北側のルートを選択。この辺りから、雪が 積もっているところが多くなってきました。 昨夜の雨は、こちらでは雪だった様子。ちらりとまた嫌な予感がしましたが さすがに3月も下旬。然程積もってはいないだろうと高を括っていました。 しかし、沢伝いのその道はどんどん雪深くなっていきます。しかも、トレー スはゼロ! えっ!?私が最初なわけ!?? かなりのビビリ具合です。テープや木の印も少なく、踏み後もない。 これでは先が思いやられます。不安になるとGPSで確認を取りながら前へと 進みます。しかし、更に雪は深くなり、登山道も怪しくなってきました。 ふと見ると、微妙にGPSも登山道からずれたところを示しています。でも、 方向性はあっている…。 多少外れたとしても、このまま行けるかな。と途中で止まったり、周りを 見たりしながら大分行きましたが、目の前にかなりの急登が見えてきまし た。おそらく、これは山頂直下の分岐に出る沢筋ではないかと思えたので すが、後ろからは全く人が来ず、この急登はないな。と判断。 立ち止まると、鳥の声さえも聞こえず、シーンと静まり返っており、孤独感 がひたすら襲ってきます。じわじわと焦燥感がこみ上げて来て、 「まじ、迷ったかも!!どうしよう!!」と不安でしかたありません。 しかし、冷静に考えれば、迷った時には引き返すのが鉄則。 わかるところまでとにかく引き返そうと決意。 雪がどれだけ積もっているか写真を撮る余裕もなく、今来た道を急いで戻り ました。すると、さっきの先発隊のガイド数人が、 団体を待ち構えて立っているのが見えました。 「あーー助かった!!」これほど、人の存在を有り難い!!と思う瞬間は ないんじゃないかと思うくらいの安堵感です。 そのガイドのお兄さん達に道迷いしたことを話していると、1人のガイドさ んが、「そっちの道も行ける事は行けるんですよ」と教えてくれました。 その直後、ヘルメットをかぶった高校生位のお兄ちゃんが、私が間違った沢 筋をぐいぐい歩いて行きました。 「あの人は知ってるんですかね…」とかお兄さんと暫し話しながら、団体の 後ろを行こうかと様子をうかがっていましたが、どうやら初心者ばかりで この雪に相当手こずっているらしく、やはり先行することにしました。 ガイドさんが、「ここを登っていくと、山頂への分岐に出ますよ。」 と教えてくれたので、お礼を言って先に進みました。 しばらくすると、数メートル先をおじさまが1人歩いていました。 もしや最初に私がついていこうとしていたおじさまかも…と思いつつ、 急登を終え分岐に出て、ホッと一息。 先行したおじさまがそのベンチに腰掛けるのをみると、やはり同じバスで 来たおじさまでした。 挨拶しつつ、道迷いの話をすると、それで後から来たんだね。と言われ、 暫し会話しました。 「確かにこの辺はわかりにくいところがあるし、こんなに雪が積もってると 思わないもんね。僕もさっきの尾根に登るポイントを間違えそうになって、 あの団体の人達に教えてもらったんですよ。」とのこと。 私もたまたまあの人達がいたから良かったけど、やっぱり登山って恐ろしい …!! 休憩しているおじさまと別れ、一足先に目と鼻の先の川苔山山頂へと向かい ます。 暫くすると、あの沢筋をぐいぐい行っていたお兄ちゃんも到着。ひぇー、 あの沢を急登してきたのね…!と思って、思わず声をかけたのですが、何と も愛想が無くて、それ以上の会話にはなりませんでした。 どうやって行ったのか、もうちょっと教えてもらいたかったのに…(笑) お昼を食べている間に、団体さんたちもやってきて、狭い山頂はあっという 間に賑わってきました。さて、道迷いで大分時間をロスしたので、ご飯を食 べたら、さっさと下山です。 本当は古里駅へと降りるルートを計画していた私でしたが、今回のこの道迷 いは、相当恐ろしく、おじさまの「古里駅方面はおそらくトレースがない かも」という話もあったので、ビビリの私は急遽鳩ノ巣へ降りるルートに 変更することを決断。ほとんど休憩もとらず、標準タイム2時間半のところ 2時間で一目散に下山してきました。 古里駅方面は、またいつかのお楽しみです。 単独行、やはり道迷いは相当怖いです。 まだまだ精進が必要だなぁ…と、つくづく感じさせられる 今回の登山でした。何事も無くて、ホント良かった。 神様、ありがとうございます!! 【今回の川苔山登山記録】   行動時間 5時間 55分(標準タイム  6時間10分)  8:26 川乗橋バス停 9:07〜9:20 細倉橋 9:57 百尋ノ滝 11:50〜12:20 川苔山(1363.2m) 14:21 鳩ノ巣駅  ∴ 百名山記録 14/100   【丹沢山 奥白根山 筑波山 草津白根山 四阿山 浅間山    金峰山 瑞牆山 火打山 妙高山 大菩薩嶺 鳳凰三山    谷川岳  蓼科山】


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