top of page
  • 執筆者の写真junpei

東京でガチ雪山登山!?(高尾山〜景信山〜陣馬山)



忙しかった仕事の目処もつき、今年も乗馬に登山にと充実の日々を過ごすべ く活動開始となりました。 まずは、釧路に乗馬をしに行くはずでしたが、大寒波のおかげで飛行機が欠 航。更に週末予定していた硫黄岳登山も降雪の恐れありということで、これ また中止に…。 仕事を始め諸々の鬱屈した気分を解消させる為には…やはり登山に行くしか ありません。 近隣でも行ける山となると、以前から挑戦したかった高尾山〜陣馬山への縦 走コースが真っ先に頭に浮かびました。 ただ、週始めに降った雪は都心でもかなりのもので、この数日でどれだけ融 けているかが気がかりな点。積雪等の状況では陣馬山までは行けないかもし れません。 こんなに急に単独行デビューがやってくるとは思ってもみなかったことで、 不安はつきまといますが、とりあえずやってみることに。 早速師匠に報告しましたが、返答無しなので、これは承諾の意味だろうと思 い、今度はKさんに報告したところ、今の私なら「陣馬山まで行ける」との 心強いアドバイス。 ということで、陣馬山までを目標にいよいよ当日を迎えました。 電車を乗り継ぎ、京王線で高尾山口が近づく度に積雪量がぐんぐん増えてい きます。うちの周りは殆ど消えてなくなった雪でしたが、かなり積もってい る様子…。「あれ…?ヤバい?」と思うとだんだん緊張感がマックスに。 駅に到着し、身支度を整え登山口に向かうと、既に登り口から凍結していま す。 ビビリの私はアイゼンをつけようか迷っていたところ、丁度お兄さんが同じ コースを登ろうとしていました。そこで、声をかけてみるとお兄さんはまだ 装着はしないらしい。 ならば私もなしで行ってみようと坂を登り始めると、やはりちょっとコワイ。 ということで、すぐに装着。 お!?やっぱりさすがアイゼン!ガツガツ登って行けます。すると、すぐに 雪は消え、土むき出しの登山道が現れ始めました。面倒だけど、またも着脱。 展望台を過ぎると今度は雪が大分増えて来てほぼ雪道とはなってきましたが、 なんとかアイゼンなしでも行けると踏んで、ガンガン進んで行きます。 途中分岐があり、左に行くと大平林道かな?と思い、もう一方に向かって行く 夫婦の姿を発見。やっぱりこっちかな?とそちらについて行ったところ、どう も様子がおかしい。こんな道が正規ルート?巻き道っぽい…。と思いながらも ぐいぐい進んで行くと、かなり険しい登りがやってきたので、ここで再度アイ ゼンを装着。そうこうするうちにどうやら本ルートと出会いました。 ふと見ると、もみじ台付近に出て来たらしく、山頂からは大分来てしまった 様子。もともと縦走するつもりだったので、ピークが踏めず、残念ではありま したが、そのまま前に進みます。 すると、すぐに一丁平に到着。かなりいいペースで来ていたの で、ここで初めての休憩をすることにしました。 東屋を見つけたので、近づいてみると先に休憩をされているおじさまが。 挨拶をしてご一緒に休憩させてもらうべく温かい紅茶を飲み一段落。 地図で間違えた箇所を特定しようと思いましたが、イマイチわからない。 やはり急遽決めただけあって、事前学習も足りないし、1/25,000の地図も 間に合わず、ダメだなあ。と反省していました。 すると、おじさまが「どこまで行くの?」と声をかけてくださり、予定を話す と、「陣馬!?」と驚かれるので、色々お話を伺うと、積雪がかなりあるし、 自分も昨日陣馬まで行くつもりだったけど、途中で嫌になったからやめて帰っ てきた。とのこと。聞けば、この辺りは250回も登っているというモノスゴイ 鉄人おじさまなのでした。 陣馬までは結構キツいかもしれないけど、途中途中でどうするか決めていけば いいのでは?とのアドバイス。私も、頑張って景信山まで行って、小仏バス停 から帰ろうと決めました。 出発しようと支度をしながらおじさまに今日の予定を伺うと、景信山までは行 くつもりだということなので、ついていってもいいですか?と聞いてみると、 安心してついてきてもらって大丈夫だよ。と言ってくださりました! こんなに頼もしいおじさまがガイドになってくださるとは、本当にラッキー です。 鉄人おじさまのお話は、とにかく驚愕の連続! 既に百名山や山梨県の百名山等も達成しているそうで、今は二百名山、三百名 山を挑戦中ということでしたが、最近は遠出するのが面倒になってきたとか で、ご自宅から近いこの周辺の山々を登って訓練されているとか。 手帳には、毎月各山々を登ったという丸印がびっしり書き込まれ、これだけの 山を毎月登る為にはほぼ毎日どこかを登らないと達成できないであろうと推測 され、また登山をしながら一筆書きのように道をつないで歩いて旅をする等、 日本国中をとにかく歩きまくっているというまるで田中陽希のような、ただ者 ではないホンマモンのスゴイ方なのでした! 若い時からとにかく1人でその偉業をしてきたそうで、登山をしている最中も 誰とも交わらず、黙々と歩くのが好きだから、人と一緒に歩くのは本当に久し ぶりだとおっしゃっていました。お話をしていると、とてもそんな風には見え ないし、とても気さくで面白いおじさまです。 そんな楽しいお話をしながらの歩行にはなりましたが、さすがの健脚!!つい て行くのに必死です!ゼーゼー言いながらなんとかついて歩いていると、 「ジム行ったりしているの?」と聞かれたので、「いいえ。全然」と私。 「Nさん、脚強いねーー。なかなか足取りがしっかりしてる。大したもん だ。」との言葉!…それは素直に嬉しいけど、でもこれは私の最大限です…。 そうこうしているうちに、まあまあいいペースで景信山(727.3m)に到着。 おじさまからは、「いつもよりちょっと遅いペースだけど、これなら陣馬山も 行けるんじゃないかな?」との言葉。しかも、前日陣馬山まで行かなかったか ら、付き合って行ってくれるとのこと。 ならば、頑張ってついて行こう!と決心し、更に奥へと進みます。 しかし、雪の量はだんだんと多くなってくるようで、つぼ足で行かなければ いけない箇所も度々出現。おじさまがいつも使っているという言わば「オレの 道」である巻き道は、ほぼ全てが積雪で全滅。 それくらいモノスゴイ雪なのでした。八ヶ岳もビックリな雪で、雪質もサラサ ラふわふわ!まさか東京でこんな本格的な雪山登山をすることになるなんて、 完全になめてました…!! さすがに、いつもより速いペースが効いてきたのか、疲労が出て来て、おじさ まから遅れがちに。「この雪だと、バス停に降りる道もトレースがないかもし れないなあ。藤野駅方面より、陣馬高原下のバスに乗って行った方がいい。」 とおっしゃり、あなたが心配だから、バス停まで送って行って、その後また登 り返して、車が置いてあるところまで自分は戻る。と更に言い始めました。 そんなことは申し訳なさすぎるので、山頂からは下るだけだから大丈夫だと言 うと、 「全然気にしなくていいから!それじゃ、一緒にバスで高尾まで戻ろう。車ま ではそんなに遠くないし大丈夫だから。」 と、結局最後まで付き合って頂くことになってしまいました。 本当にご親切なおじさまです…! その後、バス停に降りるいくつかのルートを見たところ、ほぼトレースはなく 、藤野駅方面も同様。あとは山頂からバス停に下る道が残されているだけ。 途中すれ違った人の話では、どうやらそのルートを登って来たということで、 トレースはあるらしいことがわかったので、少し安心。 かなりバテバテでしたが、なんとか陣馬山山頂(855m)へ到着! 景信山の景色も良かったけど、ここは360度見渡せる素晴らしい景色!! いやー、それにしても、かなりキツかった!!完全にガチ雪山登山です。 独りだったら、ここまで来ることはできなかったに違いありません。 それもこれも、全てはおじさまのおかげです。 お茶を一杯飲んだところで、いよいよ下山。 トレースはまあまあついていましたが、かなり急な坂で、慎重に降りて行きま した。 暫くして和田峠に到着。ここで林道に出るので、ようやくアイゼンを外すこと ができ、普通の道を歩ける有り難さでいっぱいになります。 おじさまとの話も話題が途切れる事無く、ほぼ山の話や小説の話で盛り上がり ました。 おじさまは誰に登り方を教わった訳でもないけど、何度も何度も登って、とに かく沢山歩いていれば、だんだんどういう事に気をつければ良いのかわかって くる。とおっしゃっていました。まるで加藤文太郎のようです。 しかも、GPSを完全に使いこなしていらっしゃいました。 「オレの道」を開拓する為にはやはり必須アイテムなのかも。 でも、GPSだけではなく、地図もコンパスも必要なんだそうで、家には堆く 1/25,000の地図が積み重なり、毎回の登山データを記録したノートも沢山あ るのだそう。やはり、これだけ各地を歩いて、単独行をする為には几帳面さが 必要なのだなあ。と感心しきり。 バス停留所までの林道は、おそらく独りだったら長く感じただろうと思うけ ど、お話しているうちにあっという間に到着。無事に下山完了です。 この辺の尾根という尾根は全部登っているし、歩いてもいるけど、このバスが 走っている地区は好きなんだとおじさまはおっしゃっていました。 途中夕焼け小焼けの歌碑があるバス停があることも教えて下さり、そんなとこ ろがあることも初めて知ったりして楽しいバス旅でした。 とうとう高尾駅も近づいて、楽しかったおしゃべりもこれでおしまいです。 私が何度お願いしても、 「そんこと気にしなくていいんだよ。また山で会えばいいんだから。また陣馬 山に来て下さいよ。」と、お名前しか教えて下さらなかったおじさま。 カッコイイ…!本物の山男です。 本当に、素敵な出逢いでした。私は本当に幸せ者です。 おじさま、色々お世話になり、本当にありがとうございました! 必ず、また、どこかの山でお会いしましょう!! 【今回の高尾山〜景信山〜陣馬山登山記録】   行動時間 6時間50分(標準タイム  7時間10分)  7:00 高尾山口駅 8:21 もみじ台 8:42〜9:00 一丁平 9:41 小仏峠 10:19 景信山 11:10 堂所山 12:22〜30  陣馬山 13:50 陣馬高原下バス停  ∴ 百名山記録 13/100   【丹沢山 奥白根山 筑波山 草津白根山 四阿山 浅間山    金峰山 瑞牆山 火打山 妙高山 大菩薩嶺 鳳凰三山    谷川岳】


閲覧数:4回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page