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  • 執筆者の写真junpei

硫黄岳リベンジ



大寒波のために敢えなく中止となった硫黄岳。 様々な予定中止も伴う中リベンジの日程もいよいよ決定し、嬉々としてい ましたが、予定をよくよくチェックしてみると、ものすごく過酷なスケジ ュールであることに気がつきました。 2/10(水)、11(木)硫黄岳 2/12(金)4時半起きで乗馬→仕事⇨京都出張⇨深酒 2/13(土)5時半起きで仕事⇨深酒 2/14(日)5時半起きで仕事⇨20時過ぎ帰宅⇨22時就寝 2/15(月)2時起床⇨蓼科山登山 ムムム…!!これはヤバい!! しかし、なんとかこなしてしまう私。我ながら元気です(笑) さて、本当は昨年雪山デビューした際のメンバーで挑戦したかった硫黄岳 でしたが、今回のメンバーは師匠、Mちゃん、私の3名となりました。 新宿からあずさに乗車したお二人と立川で合流、茅野駅へと向かいます。 駅からは、宿からのお迎えがあるということで、何ともありがたいこと! 途中雪上車に乗り換え桜平まで進みます。ザックは雪上車が宿まで運んで くれる為、空身で30分の道のりを歩き、今回の宿、夏沢鉱泉に到着です。 小屋に入ると、従業員の方々が和気あいあいと話しています。みんな若く て、とっても親切!しかもここは温泉に入れるというほぼ旅館と言っても 過言ではない贅沢な小屋なのでした。 2階の一番東側にあるお部屋「阿弥陀岳」が私達のお部屋。とりあえず荷 物整理をし、あわよくば根石岳まで行けるか?と希望を持ちつつ近辺の 散策へと出かけました。 今年は雪が少ないとのことでしたが、直近に降った雪のおかげでなかなか の雪の量。宿から夏沢峠へと続く登山道にもあまりトレースはない模様。 しかし、一足先に天狗岳へと出かけられたおじさまが付けてくれた踏み跡 のおかげでなんとか私達も歩いて行けそうです。 根石、天狗岳方面と、硫黄岳方面の分岐であるオーレン小屋までは48分と いう標準タイム通りのペースで到着。しかし、根石岳方面を見ると、明ら かに踏み跡が少ない感じ。おそらくあのおじさまは硫黄岳方面へ向かった のだろうと皆推測。この先トレースがどうなっているかも微妙なのでとり あえず行けるところまで行ってみようと我々は根石岳方面へと出発しまし た。 しかし、かなり道は雪が深くて、先頭のMちゃんは途中からプチラッセル 状態に。箕冠山まで行ければいいか。と言っていた矢先、突如としてト レースがなくなりました。 「おかしいねー…。さっきすれ違ったお姉さん、根石岳まで行ってトレー ス付けときました!って言ってたのに…。」 箕冠山まではあともう少しの地点まで来ていましたが、翌日の硫黄岳ア タックまでに体力は温存しておきたい…。ということで、引き返すことに 決定。宿へ戻ってお風呂&ビールということになりました。 その後ぼたん鍋、お魚、お肉、等々豪華な夕食に舌鼓を打ちつつ、酒盛り へとなだれ込みました。 横のテーブルで同じく酒盛りをしていらした男性3人組の方々から、お三 方がお住まいの新潟の銘酒「八海山」のお裾分けがあったりして、みんな で楽しいお酒を酌み交わしました。こうして山で新しい出会いがあるのも 登山の魅力のひとつでもあります。 途中外に出て美しい冬の夜空を堪能しつつ、酒を飲み、山の話で盛り上が り、楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。 翌日に備え、消灯時間にはお開きとなり就寝となったわけですが、夏沢鉱 泉名物の「湯たんぽ」がこれまた有り難く、おかげでぐっすりと眠るこ とができました。 さて、絶好の登山日和で迎えた硫黄岳チャレンジ当日の朝。 朝食を終え、アイゼンを装着すべく小屋の前で準備していると、前夜ご一 緒に楽しく呑んだおとなりの方が、前夜話題にされていた「バナナで釘が 打てるか」実験を早速行っていました。見ると、バナナはカチカチです。 さすがマイナス18℃の世界! 外に積まれている薪にペグが刺さっていく様子を大笑いしながら見たあ と、いざ硫黄岳に向け出発です。 オーレン小屋を経て夏沢峠の分岐へやってきました。実は前回中止になっ た硫黄岳登山、当初は本沢温泉から登る予定で行程を組んでいました。 しかし、懸念していた通り、本沢温泉からのトレースは皆無!! 実は本沢温泉への道も登山客が少なくラッセルを強いられること間違いな しで、宿の人でも稲子湯から7時間??!かかったとかいう話でした。 本沢温泉自体はかなり魅力的な宿ではありましたが、分岐からのまっさら な雪を見て硫黄岳アタックはまず無理だ!と苦笑いの3人なのでした。 さて、夏沢峠でいよいよストックとピッケルの交代となり、気の引き締ま る気持ちで進みます。森林限界を超えた途端、かなり強い風が襲ってきま した。また、斜度もきつく、道幅もあまりないことから多少恐怖を感じな がら一歩、また一歩とゆっくり進んでいきます。 暫くして山頂直下の広い稜線へと出ました。先ほどより風は弱まり、山頂 までの道を誘う数カ所のケルンを目指して着実に登っていきます。 硫黄岳は風が強いのが有名で、こんなに風がなく、天気が良い状態で登れ ること自体珍しいとMちゃんが教えてくれました。 最後のケルンを通り過ぎ、ようやく硫黄岳に到着です! 雲一つない素晴らしいお天気、そして素晴らしい景色です。南アルプス、 中央アルプス、北アルプス、夏に苦心した新潟の火打山、妙高山、浅間山 蓼科山、北横岳、昨年登った天狗岳…そして、赤岳!!! 山頂はほとんど風もなく、ゆっくりと素晴らしい景色を堪能しました。 小屋でお世話になったお三方とも登頂の喜びを分かち合いましたが、残念 ながらここでお別れ。私達は美濃戸口へと下山開始です。 山頂直下の恐ろしい急坂を慎重に降り、雪崩危険箇所である赤岩ノ頭を通 過し、樹林帯へと入ってようやく、ほっとしました。 途中赤岳鉱泉で昼食をとり、アイスキャンデーを見学しつつ絶景とはいよ いよお別れ。 ようやく美濃戸山荘へ到着。ここからは林道となり、美濃戸口への最後の この1時間で疲労はピークへと達しました。 ヘロヘロになりつつも無事に到着!行動時間8時間半! 雪山でこの行動時間はなかなかのものがあります。よく頑張りました!! 帰りのあずさは勿論酒盛りでしたが、リーダーとして様々な気配りをして くれたMちゃんは、疲れて途中うつらうつらと眠っていました。 宿への状況確認から当日のタイムキーパー等、本当に沢山のことに気を 配ってくれたMちゃん。 そして熟練の経験値でいつも様々な事を教えてくださる師匠に囲まれ、私 は本当に大船に乗った気持ちで今回の登山も終えることができました。 本当にありがとうございました!! 【今回の硫黄岳登山記録】   行動時間 8時間30分(標準タイム  6時間15分)  7:11 夏沢鉱泉 8:11〜15 オーレン小屋 8:51 夏沢峠 10:35〜11:15 硫黄岳 11:35 赤岩ノ頭 12:35〜13:10 赤岳鉱泉 14:53  美濃戸山荘 15:40 美濃戸口バス停  【散策記録】   11:40  夏沢鉱泉   12:48 オーレン小屋   13:44 2,506m付近   14:24 オーレン小屋   15:10 夏沢鉱泉   ※箕冠山は2,579mのため、ほんとにあともうちょっとでした  ∴ 百名山記録 13/100   【丹沢山 奥白根山 筑波山 草津白根山 四阿山 浅間山    金峰山 瑞牆山 火打山 妙高山 大菩薩嶺 鳳凰三山    谷川岳】


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